招き猫作家・穴山文香による顔ハメパネルが誕生しました!

招き猫作家・穴山文香による顔ハメパネルが誕生しました!

このたび、窯元「S U I Y O」の絵師であり、彫り師である、招き猫作家・穴山文香さんに作成を依頼した顔ハメパネルが出来上がりました〜! 店頭に置いてありますので、ぜひ顔ハメしてみてください。制作の裏側をいろいろとお届けします。 

 

なぜ、顔ハメパネル?

「ヒトツチ」は、もうちょっと愉快で、気になってくださっている方が入りやすいようなお店づくりをしたいと、悩んでいました。お店で取り扱っている商品が、瀬戸のみなさんがつくるとてもすてきなものばかりで、かえって入ることを躊躇している方が一定数いらっしゃったのです。


そこでひらいたアイデアが、顔ハメパネル。末広町商店街にはご近所のアーティストによる顔ハメパネルがあちこちにあり、レトロな商店街にとてもマッチしていました。


 また、実は瀬戸は明治30年頃から招き猫の産地でもあり、日本最大の招き猫専門の博物館「招き猫ミュージアム」が、商店街のすぐ近くにあります。そこで、招き猫作家の穴山文香さんに顔ハメパネルを描いてもらえたら、おもしろいことになりそうだ……! と無茶振りをお願いさせていただいたところ、快くOKをいただきました。

 

顔ハメパネルに描かれていること

 

ご本人に、この顔ハメに描かれたあれこれを教えていただきました。

「商店街だと、子どもが結構たくさん通ると思うので、あんまり怖くないように、ポップにしようと思って描きました。妖怪もあまりマニアックな妖怪にしないで、みんなが知っていそうな妖怪。これ、知ってる! とか言ってもらえたら嬉しいですよね。

あとは瀬戸らしさ。やきものの産地として定番のろくろや絵付け。それから、描いていくうちに、瀬戸らしさというと何があったかな? と考えているうちに、ちょうど人形の原型をつくる原型師の吉島信広さんの工房おじゃまできたので、吉島さんを入れなきゃ、と入れたり。練り込み作家の水野智路君のインスタを見て、こうやってやってる! と思って描いてみたり。 登り窯も、瀬戸本業窯さんのものを写真を見ながら描いたりしました」

 

さて、ここからは文香ファンにおすすめな少しマニアックな情報です。 

「瀬戸といえば、こま犬。どこかに浮世絵感を入れたいなと思い、こま犬は元々獅子からの派生ということで、国宝の絵師・狩野永徳という方の唐獅子図屏風を参考に描きました。

私は河鍋暁斎がすごく好き。暁斎は元々、歌川国芳の門下生で、幕府の御用絵師として襖や障壁画などを制作する絵師集団「狩野派」で学んでた人でもあるんです」

 「血族を中心とした集団で、すごく厳しい訓練を受けるんですよね。私も暁斎を理解するためには、まず狩野派も学ばなければと思って、狩野派の絵も描いていこう、と思ってたちょうどその時だったので、狩野永徳さんの絵も入れようとでも、妖怪とあまりにも差がないように、ちょっと馴染むようにと思いながら描きました」

このほかにも、文香さんのひみつの仕掛けが随所に散りばめられています。ぜひ、よ〜く見て、お楽しみください。

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