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玩具工房|瀬戸狛犬(吽)

玩具工房|瀬戸狛犬(吽)

通常価格 ¥1,650
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災いが起きないよう、邪気が入らないように。
そんな思いが込められています。

狛犬は、神社の鳥居と並んでよく見かける存在ですね。邪気を祓い、神前を守る役目を果たしているといわれています。

古代インドの言葉であるサンスクリット語で、「阿」は口を開いて発する最初の字音。「吽」は口を閉じて発する最後の字音。そこから万物のはじまりとおわりを象徴するものとみなされています。


瀬戸の狛犬物語


さて、瀬戸市内では、こま犬はちょっと特別なエピソードを持つ存在です。
宝亀2年(771)に創建された「深川神社」の境内にある「陶彦社」には、日本最古の陶製狛犬「陶製狛犬」が国指定重要文化財に指定されています。


この狛犬は、瀬戸で陶祖と呼ばれる加藤四郎左衛門景正(通称:藤四郎)がつくったものといわれています。藤四郎は、貞応2(1223)年に道元禅師に随行して宋へと渡り、やきものの秘術を学び、帰国。その後、やきものに適した土を求めて全国行脚するなかで、ここ深川神社に立ち寄り、神のお告げを聞き、仁治3年(1242)に瀬戸の祖母懐によい土を発見したといわれています。

瀬戸狛犬、阿吽そろって。「」はこちらからどうぞ。



[商品について]

商品名:こま犬(吽)
素材:陶器
サイズ:高さ8.6cmx横4.7cmx奥行き5.7cm
質感:マット
製造元:玩具工房(瀬戸陶芸社)

素焼きした土感の残る真っ白な素地に、顔料で絵付けをしたマットな仕上がりです。
すべて手描きのため、お顔はすこしずつ表情が異なります。

 

戸のツクリテご紹介]

手描き陶製人形のエキスパート。瀬戸で完結するものづくり。

写真:「瀬戸陶芸社」の水野真里さんと、夫で「玩具工房」プロデューサーの水野雄介さん。

「玩具工房」は、1951年から続く陶器製人形の製陶所「瀬戸陶芸社」が立ち上げた郷土玩具ブランドです。こちらの製陶所では、企画から原型、型づくり、鋳込み、焼成、絵付けまですべてを手がけています。

「瀬戸陶芸社」のはじまりは、水野真里さんの祖父が、国内需要に向けた陶製人形の製陶所をはじめたこと。創業当初は、京都・伏見人形の依頼で忙しく、毎週のように京都便が出ていたといいます。

瀬戸では、明治時代から輸出製品の製造も増え、陶磁器製の人形を大量生産する体制が整っていました。瀬戸でつくられたものは“セトノベルティ”と呼ばれ、精巧な造形や繊細な絵付などが海外で高い評価を得ていました。1960年代には市内で300社を超えるノベルティ関連の会社ができ、戦後の瀬戸のものづくりを支えていました。

その後、1985年に「プラザ合意」が締結されると、1ドル360円だったものが70円台まで円高が進み、ほとんどの会社が別の事業に変えていきましたが、「瀬戸陶芸社」では国内需要に合わせた生産に絞っていたため、神社などの依頼を多くいただき、今日まで続いているといいます。


オリジナル郷土玩具「玩具工房」


「玩具工房」は、夫で250年以上続く「瀬戸本業窯」八代後継の水野雄介さんがプロデュースをつとめています。おふたりは、それぞれご両親がやきもの一家で、助け合いながら伝統を大事にしながら、現代に合うものづくりを続けられています。

「玩具工房をはじめようと思った理由は、昔からの日本の風習をきちんとした形で伝えたかったから。けれども、当時のモチーフのままだと振り向いてもらえない。そこで、元あるもののカラーをリメイクしたり、ちょっとリデザインして、オリジナルブランドの郷土玩具として発表しました。核家族で生きていけば、古い風習を知らない人もいっぱいいると思うので、改めてもう一度再定義していきたいです」(水野雄介さん)

雄介さんは、「瀬戸本業窯」八代目半次郎後継として、普段は江戸時代から続く器を瀬戸の土、自然の釉薬を使い、ろくろを使った手仕事のものづくりをされています。そんななか、この「玩具工房」ではプロデューサーとしての才覚を発揮し、新たなものづくりを発揮されていらっしゃいます!

「玩具工房」のものづくりの流れ

玩具工房デザイナーの木伏明日香さんが、すべてのデザインを手がけています。


こちらが原画です。専属の原型師がこの平面の原画をもとに原型をつくります。

腕のよい原型師さんの手にかかれば、1枚の絵を見るだけで、みるみるうちに粘土で立体の招き猫の姿が現れます。やきものは焼成すると、縮むため、そのパーセンテージの計算もしながらサイズをつくる緻密な作業です。

原型が出来上がると、次は量産に向けて、専属で提携している市内の型職人に石膏型をつくってもらいます。


こちらは出来上がった石膏型です。「瀬戸陶芸社」では、この石膏型に“泥漿(でいしょう)”と呼ばれる泥を注入し、やきものを成形する「鋳込み成形」という方法で、ものづくりをしています。

泥漿を注入している様子。

ここに注入しているのは“白雲”と呼ばれる粘土です。昭和6(1931)年に旧国立陶磁器試験場で研究開発され、輸出用のノベルティ製品をつくるために誕生したものです。

 

石膏は水分を吸う性質があり、外側の泥漿から固まります。乾いた泥漿が必要な厚みになったら、型を逆さまにして、余分な泥漿をガバッと捨てます。そのことから“ガバ鋳込み”とも呼ばれます。

20年以上のベテラン職人によると、「土は生きてるからね!」と製品の形状や季節、天候などによって、土を流し込む速度、時間なども考えて注入するそうです。大きい型のもので、30分程度乾燥させます。

固まってきたら、型を外します。

招き猫の形がでてきました! 型から出てきたときは、型と型の間に、バリと呼ばれる線のようなものができてしまうため、これをなめらかにします。

型から外した時に残る“バリ”を削る。

濡れふきんで、さらになめらかに仕上げる。

鋳込み現場のすぐ後ろで、作業が行われています。

同じフロアにある電気窯で、およそ1,030度で焼成します。

焼くと、真っ白になります。この生地に、陶器用絵の具で絵付けをしていきます。下描きはなく、見本を見ながら筆で一気に塗っていきます。

完成です!

[お取り扱いのご注意]
・割れ物ですので取り扱いにご注意ください。
・絵付け後、焼成はしていないため、水にはご注意ください。

[返品・交換についての注意事項]
こちらの商品は、1点ずつすべて手作りです。そのため、わずかな線の細さなどでも表情の印象が多少異なる場合がございます。予めご了承くださいませ。
恐れ入りいますが、未使用品であっても大きさ、デザインもしくは色のイメージ違いによる返品・交換につきましては往復配送料のご負担でお願いしております。誠に勝手ながら、ご了承のほど宜しくお願い致します。